院長の季節だより99 「咲く≒笑う!」
2020年3月10日院長の季節だより101 「春分の日!暖気地表を覆う。」
2020年3月21日写真は、紋白蝶のふ化の様子 です。
2020年3月15日(日)から、二十四節気は啓蟄(けいちつ)の末侯にかわり、七十二候は第九候「 菜虫化蝶 (なむしちょうとなる)」蝶の幼虫(菜虫)が蛹(さなぎ)になり、そして仲春のこの時期に成虫の蝶々となって飛び回る時節となりました。
ここでの蝶は、モンシロチョウ(紋白蝶)のことで、日本をはじめ世界中にいます。
蝶の種類は日本では250種ほどですが、世界中では18,000種近くいるようです。
身近な存在でありながら、生体を幼虫・蛹・成虫と変化させることから、古代から世界中から神話や諺(ことわざ)そして仏教やキリスト教などにも登場します。いにしえの人々には、神秘的に映ったのかもしれません。
そのため「蝶」は「美・輪廻・転生・復活など」の象徴とされてきました。
蝶は、大和言葉で「かわひらこ・ひるる・ひむし など」と呼ぶようですが、現在では使うことはありません。音読み(中国語読み)の「チョウ」としか使いませんが、これは特別なことのようです。
というのは、虫の名前をみると「せみ・とんぼ・はち・ばった など」はとんどが大和言葉を使います。
また、家紋にも「蝶紋」があります。優美・不死など連想されることから武家の家紋も用いられているようです。
もう1つ蝶についてお話しますと 東洋思想のなかに老荘子思想があります。その荘子の斉物論(せいぶつろん)のなかに「胡蝶の夢」のくだりがありますが、荘子の根本となる万物斉同(ばんぶつせいどう)の考え方・見方を逸話として述べたものです。
「胡蝶の夢」とは、「蝶になった夢をみて、目を覚ます」そのことから、「夢の中の自分が現実か現実の方が夢なのか」といった説話です。
「万物斉同」とは、「すべてのもの(人の心身も含め)は同じものからできている。」という意。
Photo 紋白蝶のふ化の様子 PhotoACより